転職を検討している人に外資系企業をおススメしたい7つの理由
外資系企業に転職して4カ月が経ちました。びずまんです。
友達から、
「転職して、どう?」
「外資系ってどんな感じ?」
と聞かれることが度々あるんですけど、
「こんな感じやで」
と答えると、
「え、マジで!?」
とびっくりされることが多いです。
確かに僕も、今の会社に入る前は、
「外資系ってこういう感じやろ」
というイメージはあっても、実際に外資系に勤めている人から、
「外資系ってこういう感じですよ」
という話を聞いたことはありませんでした。
「外資系に勤めてる」って世間的にみると少数派なんですよ。
経済産業省の発表している【企業活動基本調査】および【外資系企業動向調査】によれば、2016年度の日本国内企業の常時従業者数は1,438万人、うち、外資系企業の常時従業者数は52万人。
あくまで調査による数値で多少の誤差はあるんでしょうが、それでも企業就労者全体のたったの3~4%しかいません。
50人のクラスなら、クラスメイトのうちたった2人しか外資系に勤めていない。
そう考えると、自分はなかなかレアな存在じゃないかと思えてきました。(厳密にいうと50人全員が企業に就労しているわけではないので、もっと少ないはず)
しかも僕は、日本企業、日本企業の海外駐在、日本国内の外資系企業、の3つを経験しています。
ここまでくれば、もしかして自分って学年に1人、くらいの確率の経歴なんじゃないのか…?
そこで今回はそんな僕が、
「外資系ってこんな感じだよ」
という話を交えながら、転職を検討している人にぜひとも外資系企業を勧めていきたいと思います。
「万人にとって外資系最高!」というわけではないかもしれません。
それでも、日本企業に勤めていて、少なからず古い体質に違和感を感じている人には、それが当たり前ではないんだよ、ということを知ってもらえたらいいなと思います。
目次
【前提】「外資系」と一括りに言っても多種多様
早速そんなこと言ったら元も子もないやん!
と突っ込まれそうですけど、これ、前提としてすごく大事。
企業の母国籍によって文化が違う
というのも、日本以外の国の出資企業を一括りに「外資系」といっても、その母国籍は多種多様です。
大きく分ければアメリカ系、ヨーロッパ系、アジア系、その他、の4種。
その中でも、例えばヨーロッパ系だと、イギリス系とドイツ系は全然違います。
極端なことを言えば、アメリカでも西海岸系の企業と東海岸系の企業では文化が違うでしょう。
さらには、日本法人における歴史やマネジメント方法などによっても文化は変わってきます。
日本法人の歴史の長さや、本国のマネジメント方針によって、日本法人がどれくらい本国の企業文化の影響を受けているかの度合いが違うのです。
要するに、「外資系」と一括りにしてみても、色々あるよ、ということを、まずは前提として覚えておいてほしいのです。
僕が現在働いているのは、ドイツ系企業
そんな中、僕が現在働いているのは、全世界で事業を行っているドイツ系企業です。
日本法人としての歴史はそこそこ長いですが、人事制度のベースとなる考え方なんかはほとんど全世界共通。
ドイツ系企業はわりと日本企業に近い雰囲気がある、という風に語られることが多いのですが、それでもやっぱり日本企業とは全然違うなぁ、と日々感じています。
ただ、いまから僕が語る内容はアジア系企業とは全然違うだろうし、「ザ・外資系」のイメージがあるアメリカ系とも違うと思うので、
「外資系はこうだ!」
ということではなく、あくまで
「イチ外資系企業にイチ個人が働いてみた感想」
というスタンスで読んでいただければ、参考になることもあるんではないでしょうか。
僕が外資系企業を転職先としておススメする7つの理由
前の会社(超ドメスティックな日本企業)との比較を中心に、外資系企業を転職先としておススメする理由を7つ紹介したいと思います。
①「ルール」が「ルール」としてそのまま運用されている
前の会社では、「ルール」を読んで字のごとく適用できないことがたびたびありました。
一番わかりやすかったのは、フレックスタイム制度。
前の会社にはフレックスタイム制度があったんですが、ほとんどの人が使うことを許されていませんでした。
「フレックスタイム制度を導入している企業、という対外的な体裁を取り繕うために制度はあるけど、よっぽどのことがない限り、基本的にはうちの会社でフレックスは使えないから。」
と人事が言っていたのを聞いたことも。
そのときは、「まあそういうもんかな」と思っていたましたけど、いま改めて考えると、ちょっと何言ってるかわかんない。
そんなことを普通に言っちゃう人事も、それを「そんなもんかな」と受け入れちゃう社員も、「あるある」かもしれないですけど、冷静に考えるとすごくおかしいですよね。
でも、社内文化ってホント、そういうもんで。
外に出て、別のものを知らないと、それがおかしいということがわからないんですよ。
今の会社では、コアタイムが10時~15時、所定勤務時間が7時間半(+1時間休憩)と定められていて、朝早く来て16時半に帰る人もいれば、僕のように10時に出社して18時半に退社する人もいます。
もちろん、「今日は9時間働いて、明日は6時間働く」などの日をまたいで調整することも可能。
労働時間の管理は上司の責任、ですが、基本的には本人が自分自身で管理しながら働くことが求められます。
そのほかにも、人事評価、有給、自宅勤務、残業時間、なんかも厳格にルール通り運用されていますね。
業務の都合をつけたうえで1週間連続して有給を取ることは問題ない、とかね。人によっては2週間有給を取る人もいますし。
僕も入社して間もないですが、9月の3連休に挟まれた4日間に有給を取って、遅い夏休みとして10連休を予定しています。
日本企業で働いてる友人には
「入社したばっかやのにそんなに有給取っていいの!?」
と言われたり。
そう言っちゃう感覚、わからないでもないんですけど、でもやっぱりその感覚、おかしいと思いませんか?
②理不尽で無駄な仕事が少ない
ええ、僕も前の会社にいた時は、作ってました。特定の人に対して忖度しまくりの社内説明資料。
あとは、「前回あったからとりあえずよろしく」という理由だけで作らされる「昨年作った資料の今年版」とかね。
社外からもらった資料やシステムから抽出したレポートを社内用に上司の好みに合わせて作り直したり、挙句の果てには、会議前に事前説明&根回しのために時間を割いたり。
ぜーんぶ無駄だと思いながらも、やってましたよ。
何度か「無駄だからやめましょう」と上司に提言したこともありますが、曖昧な理由ですべて返り討ちにあいましたからね。
いまの会社では、そんなことをやる必要は全くありません。
社内説明資料もほとんどが外部やグローバル規模で作られたもの、もしくはシステムから抽出したレポートをそのまま使うだけで十分なので自分で別に作る必要ナシ。
資料はすべて会議中にスクリーンに投影して使用、もしくはスカイプ会議なら画面共有をするので、印刷をする必要もありませんし、必要な場合は資料の電子ファイルを事後共有するだけ。
いままでどれだけ無駄な時間と紙を使っていたのか、ということを思い知らされました。
③能力の低い管理職がかなり少ない
ほとんどの日本企業はまだ年功序列で役職が決まっているんではないでしょうか。
僕が前働いていた会社も、部長級(最速で40代後半)になるまでは基本的には年功序列で横一列に昇進するような仕組みでした。
部長級になるのも数年のズレがあるだけ。本社の役員になるのは一握りだけど、本社の役員になれなかった人もグループ会社の役職につけてもらえる、というなんとも「あるある」な人事制度でした。
年功序列の人事制度、というシステム自体が時代に即さなくなってきているとは思いますが、個人的にはシステム自体を否定するつもりはありません。
ただ、年功序列の人事制度においては、必然的に時として壊滅的なバカを上司や関係部署の管理職として相手にしなければいけないこともあるんですよね。
そもそも日本語が通じない、1ミリも自分の頭で考えない、前日に報告したことすら忘れる(しかも内容ではなくその事実自体を)、単純なことすらも間違える、というような、「今までこの人どうやって生きてきたんだろう…」とマジで心配になるくらいの方々が前の会社には大量発生していました。
日本の文化として、年上の方を尊敬する必要があることはわかります。
そして、僕もどうにかそういう人たちを尊敬しよう、尊敬しなければいけないんだ、と自分を言い聞かせ、尊敬できない自分はなんて器の小さい人間なんだ、と悩んだこともありました。
ただ、とうとう最後まで、僕は上司が壊滅的にバカだということにはどうしても耐えられませんでした。
だってバカなんだもん!尊敬できねーよ!
こういったことに対するストレスも、前の会社を辞めた大きな理由のうちのひとつ。(もちろん、一方で人間的にも仕事的にも尊敬できる人もいっぱいいましたよ。)
今の会社で管理職についている人は非常に優秀な方ばかり。
というか、そもそも優秀じゃないと管理職になれません。
英語は管理職要件として必須、さらには3か国語以上喋る人もとても多く、会計士、税理士、弁護士、MBAなどの資格を持っている、などそれぞれがわかりやすくなにかしらの能力に長けています。
年齢はほとんど関係ないですし、会議などでも積極的にリードしていく姿勢が求められます。僕も今、年上の部下を抱える身です。
厳しい側面としては、管理職要件を満たさなければ降格、解雇勧告ということもあり得るんですけどね。
で、これは新しい会社に入ってから気づいたことなんですけど、
バカな管理職がいないって、もう、めっちゃストレスフリー!
話が通じる!指示や指摘が合理的!
年功序列を否定するつもりはありません、と書きましたが、やっぱり年功序列はもう限界かな…と思ってしまいます。
④ツール・システムが整っている
全世界規模で事業を行うためには、システムをしっかりと整備する必要があるので、グローバルに展開している外資系企業では、ツール・システムが揃っていて、しかもグローバル規模でちゃんと整備されていることが多いです。
今の会社では、まず入社すると全世界で共通の社員ID、eメールアドレスが支給されます。ハード面では、PC、ヘッドセット、iPhoneが入社当日に支給されました。
PCのログイン、社内ネットワークや各種システムには全て共通の社員IDでログイン等できるようになっており、自宅など、社外のどこからでもVPNを通じて社内ネットワークにアクセスもできるし、ヘッドセットを使って社外から自分宛の電話に出たり、iPhoneからスカイプ会議に参加することも可能です。
ありとあらゆるワークフローが電子化されていて、社員情報、勤怠管理、評価なども社員全員がアクセスできるシステムでしっかりと管理されています。
全てのシステムが同じ社員IDで管理されているので、別途設定しなくても、システムの通知がちゃんとeメールで届きますしね。
会議招集も、会議に呼びたい人と会議室をシステム(当社はOutlook)で空き状況を確認して案内メールを送るだけ。会議室手配も含めてそれで済んでしまうので、事前に一人一人にメールをしたり電話したりして調整する、なんてことは必要ありませんし、当然、会議前に総務部からプロジェクタを借りてくる、なんていう手間は断じてあり得ません。
トレーニング教材なんかも全世界共通のものが多く、採用面接や人事評価面接の仕方や評価シートなどもかなり細かく明確に定められているので、無駄が少なく、属人的な評価が横行する可能性も低いように感じています。
他の日本企業はどうかはわかりませんが、前の会社では、使っているシステムも古く、全てのシステムが個別に動いていてツギハギだらけで、管理も行き届いていない、という感じで、結局誰もシステムを使わなくなる、なんてこともしょっちゅうありました。
それどころか、このご時世なのに社内WiFiすら飛んでいなかったし。
こういう積み重ねが、効率化などの面で本当に大きな違いを産むんだ、ということも、今の会社に入るまでは知りませんでした。
⑤不必要な残業がない
今の会社では、だいたいの人が通勤ラッシュを避けるために朝の9時半〜10時に出社するので、定時は7時間半+1時間休憩とすると18時〜18時半になるのですが、19時にもなればオフィスはガラガラです。
まったく残業がない、というわけではありませんし、仕事がある時(と言っても無駄な仕事が少ないので、本当に稀ではありますが)は僕も残業をすることはありますが、それでも、どんなに遅くても21時を超える、なんてことはあり得ません。
基本的には残業は避けるべき、と認識されているのです。
ただ、残業に対する考え方は業界や国によって本当に違うらしいので、あくまでこれは一例。
アメリカなんかは想像と違って、意外と残業が多かったです。
これも本当に人や業界、役職によるんですけど。残業、というより、時間ぴったりしか働かない人もいれば、四六時中働いているような人もいた、という感じかな?
少なくとも「必要のない資料を作るために残業」とか「上司や周りがまだ帰っていないから帰りづらくて残業」ということは外資系では殆どないんじゃないかな。
⑥ワーキングスペースが広い
細かいことですけど、今の会社の自分の机は、前の会社の1.5倍くらいの広さです。
コーナーデスクっていうんですかね?一人一人に90度の作業スペースが与えられており、机は全てパーティションで区切られて個別ブースになっています。
あとは、簡単な打ち合わせ用ブースが広くて、全てのブースにPC用の外付けモニターが置いてあったり。コーヒー、紅茶、お茶類が全て無料だったり。
すごく細かいことなんですけど、こういったオフィス環境にも、外資系企業は日本企業に比べてしっかりと充実させている傾向があるように思います。
実際、仕事に集中できる度合いも以前に比べて高まっているような気がしますね。
これはアメリカで働いていたとき、とある不動産会社のオフィスを見学に行った際に教えてもらったことなんですけど、オフィスの環境って生産性に直結するんだとか。
僕が見学に行ったオフィスには、広いワーキングスペース、一人に一つ与えられたロッカー、お客さんに配る用のカッコイイ資料を簡単に作成できる資料作成室、メッチャ広くてオシャレな休憩スペース、キッチン、フリードリンクとフリースナック、レクリエーションルーム...など様々なものがあり、非常に快適なオフィス空間が作られていました。
そこで実際に働いていた人のなかに、日本でもサラリーマンとして働いたことのある人がいたのですが、
「アメリカに来て知ったんですけど、本当にオフィス環境によって生産性ってめっちゃ変わりますよ!」
とおっしゃっていました。
前の会社では、「奴隷船かよ!」ってくらい小さなスペースに机がギチギチに詰められていたんですけど、そういう会社って、結構多いんじゃないですかね?
⑦英語を使う機会が多い
僕は今の会社を英語教室がわりにも使っています。
給料をもらいながらレッスンを受けているんです。
今の会社での社内公用語は英語。
もちろん、日本人同士のみで話す時は 日本語ですけど、日本人以外が一人でも参加しているミーティングや別の国の担当者と電話会議をする際は英語ですし、社内資料も殆どが英語です。
仕事では日本語と英語を使う割合がだいたい50 : 50、もしくは英語の方がやや多い、という感じでしょうか。
海外駐在を終えたあと日本で働くにあたって、僕はせっかく身につけた英語力を下げたくはありませんでしたが、残念ながら日本企業で働いている限りはなかなか英語に触れる機会は多くありません。
かと言ってお金を払ってレッスンを受けたり、独学で勉強したりするのは大変。少ない機会のレッスンや独学では、生きた英語をキープすることはなかなか難しいですしね。
その点、公用語が英語の外資系企業であれば、働いているだけで生きた英語のレッスンを受けているのと同様の効果が得られるのです。
しかもお金を払う必要なし!
むしろお金を貰える!
英語を喋れるようになりたい人は、是非とも外資系に行くべき!と思いますね。
「いやいや、英語ペラペラじゃないと外資系なんて入れないよ」
と思われるかもしれないですが、意外とそうでもない人も結構いるんで、安心してください。素人に毛が生えたくらいの英語力さえあれば、あとは入ってからなんとかなりますよ!
この記事を通じて伝えたかったこと
どうでしょう。
あなたも、僕の以前勤めていた会社に対する不満と同じような不満を持っていませんか?
確かに、外資系企業ってどうしても人の出入りが激しいし、少しドライなところもあります。
前の会社の方がファミリー感が強くて、仲のいい同僚や先輩後輩は多かったです。
それでも、仕事の上で納得できないことも同じくらいに多かった。
今の会社では、納得がいかない、理解できない、ということが本当になくて、仕事によるストレスをほとんど感じなくなりました。
結局は、僕が仕事に求めていたのは働く上での「納得感」やったんやな、と思いましたね。
ストレスがなくなったおかげで、夫婦げんかも減ったような...?
転職する前、僕はとある人から
「そんな恵まれた環境にいて不満を持つなら、どこに行っても不満を持つよ」
ということを言われたことがあり、その言葉を真に受けていました。
そして、転職をすべきかどうか、転職をしても結局一緒なんじゃないか、と長い間悩みました。
確かに、「不満」に対する感度が高い人、低い人の違いはあるでしょうし、そういった意味では、僕が言われたことは一理あるのでしょう。僕はその感度が高いのかもしれません。
でも、人間やっぱり「合う、合わない」の方が大きいんですよね...!
僕は、昔の自分と同じように合わない環境に合わせようと苦しんでいる人に、苦しんだり悩む必要はないんだよ、ということ、僕のように転職をするのも一つの手だよ、ということをぜひとも知ってもらいたいと思っています。
そして、転職をするなら、外資系がおススメですよ。
それでは!
それでは!